レオパレス21家主が錯誤の合意で、減額分の返還請求を10月5日に東京地方裁判所立川支部に提出しました。原告人は東京都内に住むオーナーです。

 

物件概要:
住所;東京都立川市
竣工年:2000年
戸数:22戸

 

家賃減額交渉概要:
新築時に駐車場利用料も含めサブリース家賃総額:103万4200
第1回;2010年   92万4200円
第2回:2013年   83万6200円
第3回:2015年5月 77万2000円

 

第3回の減額請求交渉時において、実際の入居率とかけ離れた数字であると誤解を受ける説明を受けたと原告側は主張しているようです。

 

争点は入居率の問題か、家賃相場の問題なのか?

 

全国賃貸住宅新聞によると、

減額の合意に先立つ4月11日、レオパレス社員が減額交渉のためにオーナーを訪問し「周辺状況により3万8500円×78%」と説明欄に記載された家賃減額交渉の記録用紙をオーナーに提示した。オーナーは78%が現在の所有物件の入居率だとの説明を受け、5月10日に前述の金額で減額に合意した。

しかし、その数日後、オーナーの手元に物件の運営報告書が届いた。作成日は5月27日で、14年4月~15年3月までの平均入居率は90.53%、15年3月は満室だった。実際の平均入居率は9割以上であるのにもかかわらず、減額交渉では周辺相場で78%と説明を受けたという。

「契約時にも細かな質問をすると『信じてください』と言われ回答を得られず、家賃減額に関する説明が不十分だった」とオーナーは語った。

 

レオパレス21(東京都中野区)を相手取り、名古屋に続いて、今度は東京で訴訟問題が持ち上がりました。サブリース問題は、既に社会問題化しており、今後この様な訴訟の流れは止まらないと思います。今回の事案の成行きが注目されます。

 

(サブリース問題研究会)

 

 

参考

動機の錯誤に関する判例の状況